糖尿病の人が疲れやすいのはなぜ?理由や症状などを解説

「疲れやすいことを気にしている」「糖尿病を疑っている」という方も多いのではないでしょうか。
糖尿病にかかると疲れやすくなると言われますが、その理由についてはあまり知られていません。
本記事では、「糖尿病の人が疲れやすいのはなぜか?」というテーマで、その原因、確認方法などについて解説します。これを読めば糖尿病で疲れやすくなる理由が分かります。糖尿病をスクリーニングする際に役立ててみてください。
糖尿病の人が疲れやすいのはなぜ?
糖尿病になるとインスリンの作用不足によって血糖を適切に使えないため、体が必要とするエネルギーが満たされておらず、疲れやすくなります。疲れやすくなる原因は糖尿病以外にも感染症、慢性炎症、貧血など数多くあります。
糖尿病とは?
糖尿病とは、食後の血糖値が高くなりすぎないようにコントロールする役割をもつインスリンの作用不足によって慢性的に高血糖になる病気です¹。糖尿病は原因によって分類されており、主に自己免疫によって起こる1型糖尿病、遺伝、食べすぎ、運動不足、肥満、加齢などが原因となる2型糖尿病、特定の遺伝子異常によって起こる糖尿病、他の疾患に伴って起こる糖尿病、妊娠糖尿病があります²。そして大半の糖尿病は2型糖尿病です²。
糖尿病で疲れやすくなる理由
血糖はインスリンの作用によって体の中の細胞に取り込まれ、エネルギー源として利用されます³。糖尿病における高血糖の状態では、インスリンの作用不足によって血糖を適切に使えないため、体が必要とするエネルギーが満たされておらず、疲れやすくなります。
初期の2型糖尿病はほとんど症状がありませんが、急性感染症、脳血管障害、心血管障害、手術、利用薬やステロイドの投与などが誘因となって著しい高血糖になると症状が見られます⁴。たくさんの尿が出ることにより、脱水状態となり、疲れやすくなります⁴。
1型糖尿病の初発症状または1型糖尿病に感染症、心血管障害などが合併した時、大量の飲酒時、ステロイドや利尿薬の投与時などに糖尿病性ケトアシドーシスという病態を起こすと、急激にのどが渇く、たくさん水を飲む、たくさんの尿が出る、疲れやすいといった症状が出現します⁴。
また著しい高血糖により尿がたくさん出て、夜間にトイレが近くなり、睡眠不足になると余計に疲れやすくなることもあるでしょう。
糖尿病以外に考えられる原因
疲れやすくなるという症状は、糖尿病以外にも数多くあります⁵。
- 老廃物の蓄積:感染症、慢性炎症、悪性腫瘍、腎疾患、肝疾患など⁵
- 組織の低酸素:貧血、心疾患、肺疾患など⁵
- 低血圧:循環不全⁵
- 内分泌ホルモンの分泌異常:甲状腺機能低下症、アジソン病、クッシング症候群など⁵
- 低栄養:慢性感染症、悪性腫瘍など⁵
- 水電解質異常:肝疾患、嘔吐下痢など⁵
- 神経活動の低下:多発性硬化症、重症筋無力症など⁵
- 薬物中毒:アルコール中毒、麻薬中毒など⁵
糖尿病の確認方法
糖尿病と診断するには、慢性の高血糖を確認し、さらに症状、家族歴、体重歴などを参考に総合判断します⁶。高血糖は空腹時血糖値および糖負荷試験(75gOGTT)で測定し、1~2ヶ月間の血糖値の指標となるヘモグロビンA1cも参考にします⁶。
糖尿病の診断は基本的に内科または糖尿病内科などで行われます。血液検査が必要ですが、医療機関へ行く時間が取りにくい方は自宅で高血糖リスクをチェックできる検査キットもあります。ただし検査キットで糖尿病が疑われたら、確定診断のために必ず医療機関の受診が必要です。
おすすめの検査キット
【血糖リスク見える化キット】を活用すれば、自宅で指先から血液を採取したあとポストに投函するだけでヘモグロビンA1cをチェックできます。興味がある方はぜひ詳細をご覧ください。
糖尿病が疑われる場合には
糖尿病ではインスリンの作用不足によって血糖を適切に使えないため、体が必要とするエネルギーが満たされず、疲れやすくなります。また疲れやすい原因は糖尿病以外にも数多くあります。
糖尿病が疑われる場合には、内科または糖尿病内科を受診しましょう。血液検査が必要ですが、医療機関へ行く時間が取りにくい方は自宅で高血糖リスクをチェックできる検査キットもあります。本記事では【血糖リスク見える化キット】をご紹介しました。糖尿病をスクリーニングする際に役立ててみてください。
【参考文献】
1.糖尿病標準診療マニュアル2026|日本糖尿病・生活習慣病ヒューマンデータ学会
2.糖尿病診断の指針|糖尿病診療ガイドライン2024
3.インスリン|e-ヘルスネット|厚生労働省
4.糖尿病における急性代謝失調・シックデイ(感染症を含む)|糖尿病診療ガイドライン2024
5.疲労・倦怠感および慢性疲労症候群の病態|吉原一文
6.糖尿病診断の指針|糖尿病診療ガイドライン2024